台東区蔵前駅 一般眼科 眼瞼下垂手術 逆さまつげ手術

メインビジュアル

〒111-0051 東京都台東区蔵前3-13-13 NRビル2F

お問い合わせ03-5820-0927

内反症(逆さまつげ)・外反症・顔面神経麻痺 twitching


内反症(逆さまつげ)

内反症(逆さまつげ)とは

睫毛(まつげ)は本来、まぶたの縁から外側(眼球とは反対方向)へ自然にカールして眼球にあたらないようになっています。
内反症は、一般的には「逆まつげ」と呼ばれる症状で、まつげが何らかの原因で角膜(くろめ)に接触した状態をいいます。
内反症は「睫毛乱生」「睫毛内反症」「眼瞼内反症」の3つの病名を含んでいます。

睫毛乱生
まぶたの向きには異常がなく、正常なまつげの中で何本かが眼球に向かって生えている状態を指します。
まつげの毛根の周囲で起きた炎症による傷跡などが原因で、まつげの生える方向が不規則になってしまうものです。

睫毛内反症

多くは先天性(生まれつき)で、図1のようにまぶたの向きは正常ですが、まつげが眼に向かって押し倒されている状態です。
睫毛内反の子供は、生まれつきの「逆さまつげ」に慣れているため、角膜の傷のわりに本人は異物感を訴えないことも多く、家族が「逆さまつげ」に気付いたり、学校検診で指摘されて、眼科へ受診することがほとんどです。
頻度としては、下まぶたに多くみられますが、上下とも逆さまつげの場合もあります。


睫毛内反症:写真のようにまつげが眼球側に内反し、顔表面に接触しています
眼瞼内反症

まつげだけではなく、まぶた全体が内側(眼球の方向)を向いてしまう状態です。
加齢に伴い、まぶたの張りが失われると(垂直方向と水平方向のテンションの弛緩)、まぶたが内側にひっくり返り、逆さまつげ(退行性眼瞼内反症)の状態になります。70歳代の約3%、80歳代の約5%の方に、この眼瞼内反がみられると言われています。


眼瞼内反症:加齢による下眼瞼の垂直方向、水平方向の支持組織の弛緩により下眼瞼が眼球側に回旋してまくれ込んで、まつげのみならず眼瞼縁や皮膚が角結膜に接触しています

内反症(逆さまつげ)の症状


  • 目の異物感、痛み、チクチクした痛み
  • 目やにがよく出る
  • 目の充血
  • かすんで、見えにくい
逆さまつ毛によって、角膜が傷ついてしまいます。慢性的に角膜が傷ついていると、重篤な視力の低下につながる可能性があります。

内反症(逆さまつげ)の原因

睫毛内反症は生まれつきのものです。
一方で眼瞼内反症は、加齢に伴う組織の緩みによって生じます。

眼瞼内反の原因は2つで退行性眼瞼内反と瘢痕性眼瞼内反がありますが、ほとんどのケースは退行性眼瞼内反、つまり加齢です。
まぶたの縁にある繊維でできた硬い板、瞼板(けんばん)が、筋肉(下眼瞼牽引筋腱膜;Lower Eyelid Reatractors, LERs)や靭帯内眥靭帯、外眥靭帯により引っ張られてまぶたは眼球にフィットしています。加齢により以下のようなると、まぶたの方向が不安定になり、まばたきをした時に内側に反ってまつげが眼球に当たるようになります。

内反症(逆さまつげ)の治療

睫毛の接触が軽度であれば定期的に睫毛を抜去して対応しますが、内反が強くなってしまった場合は手術が必要になります。
局所麻酔下(12歳くらいから可能)での日帰り手術です。

睫毛内反症

程度が軽いものには、「埋没法」を行います。
厚い皮下組織の存在が原因の重症な場合、皮膚を切開して筋肉や脂肪組織の一部を摘出する「切開法(Hotz変法)」の適応になります。
埋没法・切開法には、それぞれ長所と短所があります。


<埋没法>
術後の腫れが少なく、早期の社会復帰が可能です。
まつげから一般的に2~3mm下の皮膚に数か所、糸が通る穴をあけます。
糸をまぶたの裏の結膜から皮膚側に通して結びます。結び目は、皮下に埋没します。
縫合した線が、一時的に二重(ふたえ)のような線になります。
腫れが軽減するとともに目立たなくなります。
腫脹と内出血が生じますが、徐々に吸収してきます。


<切開法(Hotz変法)>
まつげから2mm下の皮膚を約2cm切開して、まつげを外側に向けるようにまぶたの中を溶けない糸で縫合します。
まつげが外に向いた状態で、まつげを押し倒す原因となっている余分な皮膚と皮膚の下のボリュームがある場合は、適量切除します。最後に皮膚を縫合します。
切開縫合した部位は、二重(ふたえ)のような線ができます。
この線は、睫毛に近く、徐々に目立たなくなりますが、まつげを外にむけるために、少し凹みが残るように縫合します。

<症例>

【術前】
睫毛内反症:下まつげが内側に向いてしまい、目の表面に接触しています。


【Hotz変法 術後3ヶ月】
内側に向いていた下まつげが外側に矯正されています。


眼瞼内反症

<埋没法>
当院では、水平方向と垂直方向の両方を矯正できるような埋没法を施行しております。
5-10分程度と短時間で施行可能で、皮膚や筋肉を剥離する切開法に比べ、低侵襲であるため患者さんの負担が少ないのが特徴です。
本埋没法で再発した場合は、再手術として切開法(Jones変法、Lateral tarsal stripなど)を施行します。

<切開法>
切開法として、主に以下の2術式があります。埋没法に比べて再発率は低いです。手術の所要時間は30-45分程度です。
①Jones変法
加齢による下のまぶたの内反症に対して最も多く行われる術式です。
下まぶたの皮膚を切開し、下まぶたを牽引する組織(下眼瞼牽引靱帯)を短縮しまぶたの内反を改善する手術です。
②Lateral tarsal strip
外側の瞼板を外眼角の骨膜へ固定し水平方向を矯正する

<症例>

【術前】
眼瞼内反症:加齢による下眼瞼の垂直方向、水平方向の支持組織の弛緩により下眼瞼が眼球側に回旋してまくれ込んで、まつげのみならず眼瞼縁や皮膚が角結膜に接触しています。



【術後3ヶ月 Jones変法施行後】
眼瞼の内反は治癒している

睫毛乱生
眼瞼の向きは正常で、大部分の睫毛は正常に生えていますが、一部の睫毛のみ眼球へ向かって生えている状態です。
一部の睫毛根を切除する方法で対応します。

外反症

外反症とは

外反症とは、下の瞼が外側に向かって捲れてしまっている状態をいいます。




外反症の症状
  • まぶたの裏の赤い部分(結膜)の露出
  • まぶたが十分に閉じられない
  • 目の乾燥や充血

初期は目の表面の乾燥による乾燥感、角膜上皮障害に伴う眼痛、流涙、異物感、充血、羞明などの症状がみられます。
長期化して重症化した場合は、角膜が傷ついている状態が持続する「遷延性角膜上皮障害」により、角膜への結膜侵入、角膜混濁、角膜潰瘍が生じて著しい視力低下が起こります。
顔面神経麻痺に伴う麻痺性の眼瞼外反症による「兎眼性角膜症」の場合、通常は角膜知覚の低下はありません。一方、三叉神経麻痺を合併した場合は、角膜知覚が低下して痛みを感じなくなります。

外反症の原因

顔面神経麻痺、加齢による組織の弛緩、外傷、術後の瘢痕などが主な原因です。

外反症の治療

顔面神経麻痺による兎眼性角膜炎の場合、麻痺の治療と並行して、角膜上皮障害の進行を予防する対症療法を行ないます。
具体的には、人工涙液(涙に近い成分を含んだ点眼液)を頻回に点眼する、眼軟膏を点入をして目の表面を保護する、アイパッチを用いて就寝時にまぶたを閉じる、といった治療を行ないます。
中には麻痺が改善する例もあるため、半年から1年ほど経過を見た上で手術を行なうか判断します。

まぶたの弛緩が原因となる場合は、水平方向の張力を回復させる目的で下まぶたの外眼角を引き上げて再建する「Lateral Tarsal Strip (LTS)法」が適応となります。

兎眼(顔面神経麻痺などによる閉瞼不全)

兎眼(とがん)とは、上眼瞼の閉瞼不全(上まぶたが閉じれない)の状態のことを言います。
原因は、顔面神経麻痺や眼瞼下垂手術の過矯正などがあります。閉瞼しやすくするために、挙筋群を延長する手術などがあります。

顔面神経麻痺による眉の下り・まぶたのたるみ

顔面神経麻痺により、眉毛が下がり(眉毛下垂)、まぶたの皮膚もたるむ(眼瞼皮膚弛緩)状態です。 上まぶたが閉じることができる状態で、眼球表面に乾いた傷もなければ、眉毛の位置を挙げる手術と、まぶたの皮膚のたるみを切除する手術をします。

眼瞼腫瘍

眼瞼腫瘍は、良性の場合、浅い局所切除を施行します。悪性を疑う場合、原則的に広範囲に全層を切除します。

結膜弛緩症

結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)とは、加齢により白目の膜(結膜)がゆるみ、涙目や異物感など、様々な症状の原因となります。
治療方法として、結膜切除法、結膜縫着法、電気凝固法などがあります。
結膜縫着法、電気凝固法は数分程度の短時間で施行可能です。

ACCESS 診療時間・マップ

診療カレンダー